内装材料の調湿特性

内装材料の調湿特性を,実験室で簡便に調べ,数量化する方法を考えてみることにする。相対湿度が温度に基づいて変動する場合の,材料の応答を調べるには,吸放湿性のない材料で構成された,密閉空間の内面を利用すればよい。その空間の内面に,調べたい材料を内装すれば,住宅モデルになる。この住宅モデルの外周の温度を変化させ ,内部の温度と相対湿度を経時的に記録していけば,測定例を実験室でシミュレーションできる。

ビニールシ―ト内装の住宅を想定したステンレスだけの場合には,相対湿度は温度の変動によって大きく変動し,その較差はきわめて大きい。これに反して合板を内装したものは変動幅が小さくなっており ,しかも低過ぎもせず,高過ぎもしない湿度範囲におさまっている。この方法では,完全に密閉された箱を使っているので,箱内の空気中に含まれる水分量は,材料表面からの吸放湿だけによって変化する。したがって,絶対湿度の変化を測定すれば,内装材料の吸放湿性能,すなわち調湿性能の良否を判定することができる。これがこの方法の長所である。ステンレス箱のままのときのように絶対湿度の変動が全くないか,あるいはほとんどない場合には,材料からの吸放湿がないことになる。合板のように吸放湿がある場合には,その量が多いか少ないかを,絶対湿度の変動幅の大小によって知ることができる。